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GAU-12 イコライザー()は、アメリカ合衆国のGE社が開発した25mm口径5砲身のガトリング式ロータリー機関砲。アメリカ以外にもイギリスやNATO加盟諸国が採用しており、戦闘機や装甲戦闘車両に搭載して使用されている。 == 概要 == 1970年代後期にGAU-8 アヴェンジャー(口径30mm)を元に開発されたが、NATO規格の25mm砲弾を採用した。戦闘機に搭載されるGAU-12/Uのガトリング・システムは11kW(15hp)の電動モーターで作動し、エア・ドライブ・ニューマティック・システムを利用してジェットエンジンから電力が供給される。発射速度は通常で毎分3,600発、最高で毎分4,200発まで達する。砲弾は徹甲焼夷弾(API)のPGU-20/Uか焼夷榴弾(HEI)のPGU-22、またはPGU-25を使用する。M61 バルカン(口径20mm)よりも強力な火力と30mm ADEN砲よりも効果的な速射力と砲口初速を保持している。 最も大々的に使用しているのはAV-8B ハリアー IIで、胴体の左側面にポッドに収めて搭載される。右側面のポッドには300発の砲弾が入ったマガジンを装備し、2つのポッドの重量は560kg(1,230lb)で、砲弾の入っていない空の状態では410kg(900lb)になる。他に、AC-130U スプーキーとLAV-AD自走式対空砲にも搭載され、AH-1 コブラへの搭載も検討されている。 ジェネラル・ダイナミクス社では、派生型としてF-35統合打撃戦闘機(Joint Strike Fighter)向けにGAU-22/Aを開発している。これは、20世紀後半に一般的であった航空機関砲であるM61 20mm バルカン砲をF-35に採用した場合は、30mm砲のGAU-8を有するA-10 サンダーボルトII攻撃機の後継機としても利用されうるJSFに相応しい火力を得られないと判断されたためで、M61よりも大口径砲を採用した代わりに砲身を1本減らして4砲身とするなどして、40ポンド(約18kg)の軽量化を図っている。最大発射速度は毎分3,300発と減少している一方、速射能力とともに反動が抑制されたことや使用砲弾の大重量化もあって命中精度は1.4ミリラジアンに向上している〔General Dynamics GAU-22/A fact sheet 〕。また、GAU-22のためにがHEIAP弾を開発している〔"Norway contracts for F-35 ammunition." ''UPI'', 29 November 2010.〕。F-35Aへの機内装備とF-35B/Cの外部ポッドでの装備と双方の利用が可能になる見込みであり、現在は試験と必要条件の確認を行っている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「GAU-12 イコライザー」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 GAU-12 Equalizer 」があります。 スポンサード リンク
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